お釈迦さまが示してくださったこと

 仏教を開かれたお釈迦さまは、私たちにたくさんのことをお示し下さっております。 その中のひとつに「諸行無常」という言葉があります。 この世に永遠なる物は何一つ無い、すべては移ろいゆき、いつかは朽ち衰えてしまうものであるという教えですが、私たち人間の命も例外でないのは言うまでもありません。 それには、老いた者からという順番も当てはまりません。事件や事故・災害にあってしまえば、人の死は突然やってくるものです。 私たちは、そういうことを頭ではわかっていますが、普段は少しも考えないものです。それ故、いざその時が訪れると、慌てふためき、ああしていればよかった、こうしてあげればよかったという後悔や自責の念に苛まれ、悲しみの底に陥ってしまうのです。

 ですが、お釈迦さまはこう教えて下さっています。 私たちのこの世界から西の方へ遙か遠く離れた処ではあるけれども、西の方に極楽浄土という世界があり、そこにはその浄土を造られた阿弥陀さまという仏さまがいらっしゃる。この阿弥陀さまは、私たちが称える南無阿弥陀仏というお念仏の声を聞かれていて、私たちがこの世界で命を終えたときには必ず迎えに来てくださいます。 そして、その浄土へと導き、往生させてくださいます。阿弥陀さまは、迷いや苦しみの一切無い、楽しさに満ちあふれた素晴らしい世界で、笑いながら楽しく健やかに暮らしていって欲しいというすべての人を救いたいという有り難い願いを持たれた仏さまなのです。 私たちや愛するご家族がこの世界で命を終えたとしても、それですべて終わりではない、すべて消えて無くなってしまうわけではない、素晴らしい浄土という世界で健やかな暮らしが始まるのです。そして、お念仏をお称えしていれば、私たちも誰もが必ず浄土へ往生でき、また昔のように同じ蓮の花のうえに膝を並べて座って、楽しく健やかに過ごしていくことができるのです。

お釈迦さまは、このように私たちに教えてくださっております。

 有り難い教えを示してくださったお釈迦さまに感謝し、そのお釈迦さまが教えてくださった阿弥陀さまに先に浄土へと往かれた愛するご家族とみなさまご自身がまた浄土にてお会いできるために、日々南無阿弥陀仏とお念仏をお称えしましょう

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