先日は8年ぶりに中秋と満月が一致する日でした。 ニュース等でこの事を耳にして、空を見上げた方もたくさんいらしたことでしょう。
浄土宗の開祖法然上人はこんなお歌を遺されています。
「月かげのいたらぬ里はなけれども ながむる人の心にぞすむ」
浄土宗の宗歌となっているお歌です。
月のあかりというものは、私たち大人も子供も、男性も女性も区別されることなくどこにいても明るく照らしてくれています。普段はなかなかこの月あかりというものを意識することはありません。場所によっては一晩中昼間と同じように明るいところもあります。でも、今日は十五夜ですよ、などと聞くと、今日の月はどんな月かなと思って顔を空に上げ月をご覧になることがお有りかと思います。そうしたとき、月が私たちのことをいつでも明るく照らしてくれているということにお気付きになることでしょう。
阿弥陀さまの御光もこの月のあかりと同じで、私たちのことを常に明るく照らしてくださっています。すなわち、常に見守ってくださっています。ですから私たちが称える南無阿弥陀仏というお念仏の声を必ずお聞きくださっているのです。
このお彼岸に期間、西に沈む夕日を眺めながら浄土を思い念仏をお称えすると共に、月のあかり(弥陀の御慈悲)を思い浮かべながらお念仏もお称えしてみましょう。