お焼香の作法は、右手で一つまみし、これを仰向けて左の掌に受けながらいだいて、静かに火にくべます。 正式には三回(三本)とよく言われています。
一回目は一心不乱の心、
二回目は教え(戒)と静けさ(定)の香を焚いて供養する、
そして三回目はむさぼり(貪)と怒り(瞋)とおろかさ(痴)といった三つの煩悩を焼き尽くす意味と言われています。
また、地方によっては、一回目は故人の供養のため、二回目は自分のため、そして三回目はその他有縁無縁の者たちのため、とも言われています。
線香の場合も同様ですが、大勢の参列者がいて、線香台が小さいのに三本づつあげていたら、 あっという間に線香だらけになってしまいますし、焼香の場合ですと時間も掛かってしまいます。こんなときは、 心をこめて一本(一回)おこなえば良いのです。正式には三本(三回)であっても、状況に応じて、心をこめての一本(一回)で構いません。
言うまでもないと思いますが、三本(三回)したのだから心をこめなくてもいいというものではありません。何事にも言えることですが、 形ばかりにとらわれて、本来の目的である故人への回向・供養を二の次にしてはいけないということです。(貪瞋痴の三毒を焼き尽くす為に3度とも言われています。)